鯨山の水の恵みを勢いよく流し落とす一条の滝
浪板不動滝は、大槌町「新大槌八景」(平成12年制定)の一つに数えられ、背後に控える標高610mの鯨山で蓄えた清らかな水を、約15mの高さから勢いよく流し落とす一条の滝です。
静寂の中に白いしぶきをあげて流れ落ちる姿は、周辺の広葉樹と相まって季節ごとにさまざまな表情を見せてくれます。
また、鯨山へのトレッキング帰りや、夏の暑い時期に涼を求めるには最適の場所です。
ここには、古くから鯨山神社祀られ、広く信仰を集めています。
滝のそばには朱塗りの太鼓橋がありましたが、令和元年の台風19号による滝周辺の土砂災害で壊され現在はありません。なお、滝への通路は復旧し、現在は通れるようになっています。
【アクセス時に注意】
浪板不動滝へ向かう途中、㈲福士鉱業所新浪板鉱山の採掘場がありますが、気にせずそのまま砂利道を直進ください。
鯨山神社本殿之跡地
鯨山神社本殿は、元々滝のすぐ横にありました。
そのことを記す「鯨山神社本殿之跡地」の石柱が滝のたもとに建っています。
鯨山神社(くじらやまじんじゃ)
創建の時代は不明。奥の宮は海抜610mの鯨山にあり、山頂の石の万年堂に、寛延4年(1751)8月建立と記載されており、創立はそのころではないかと言われています。
滝のお不動様として、また鯨山は眺望絶景にしてまた海上安全を祈願する神験顕著なる山の神様として住民だけでなく登山参拝者にも親しまれています。
ご神木
滝前方の鯨山神社社殿前の鳥居横には、ご神木の杉があります。
高さおよそ30m、樹齢数百年になると思われます。
石碑群
滝へ向かう通路横には、鯨山神社の氏子によるものか、石碑群があります。
付加体の岩
滝入口の公衆トイレの前には大きな岩があります。
これは、北部北上帯と呼ばれる、約1億7400万年前~1億4500万年前にできたとされる「付加体」の地層からなる岩盤と思われます。
※「付加体」…海洋プレート上の堆積物が、海溝で大陸プレートの下に沈み込む際にはぎ取られ、陸側に付加されてできたもの。
浪板大神楽(なみいただいかぐら)
鯨山神社を崇敬する地元住民の中に「浪板大神楽保存会」があります。
春と秋の祭礼には浪板神楽が奉納され、清例な滝の雰囲気が更に幻想的に演出されます。
所在地 | 大槌町吉里吉里第8地割字浪板39番の2 |
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アクセス | 三陸自動車道大槌ICより車で16分、浪板海岸駅から徒歩30分 |
駐車場 | 駐車スペースあり |
お問い合わせ | 0193-42-5121 (大槌町観光交流協会) |
情報更新日 | 2024.11.12 ※掲載内容は、情況により更新されます。 |
公衆トイレ(閉鎖期間あり) ※現在故障中
浪板不動滝の入口には、小さいながら男女別の公衆トイレが設置されています。
みちのく潮風トレイルや鯨山登山に来た方も利用することができます。
ただし、閉鎖している期間がありますので事前に確認しておきましょう。