新山高原 

しんやまこうげん

立ち並ぶ風車の雄大な光景とレンゲツツジ(新山つつじ)や山野草が美しい高原。

新山高原は大槌町小鎚から登り、遠野市 貞任高原(さだとうこうげん)及び琴畑(ことはた)へ通ずる大槌側の高原地帯であり、太平洋を遠望できる頂上部分一帯の草原ことです。
古くは神山ともいわれ、山頂そのもの(標高約1000m)が小鎚神社の御神体という説もありましたが、新山牧場の入口の明神平(みょうじんだいら)(標高約500m)が神社の発祥の地と伝えられてきました。
この地は古代製鉄との関りが深い土地であり、製鉄の技法を導入・普及させた偉人を祀ったものであるとされています。この付近の山腹からは鉄鉱石が露出しています。古代製鉄が行われたこの地の伝統は、大槌町金沢(旧金沢村)の雲ノ峰金山(戦国末期から江戸時代初期)、そして釜石市橋野における大島高任(おおしまたかとう)による日本で最初の様式高炉築造へと連なります。
また、新緑から初夏の季節にかけて新山高原一帯はオレンジ色のつつじのが咲き誇ります。「新山つつじ」として大槌町の花に指定されており、震災以前は毎年6月初旬の日曜日に「新山高原まつり」が開催されていました。現在は毎年5月に「おおつち新山高原ヒルクライム」が行われています。
 

新山展望台 (しんやまてんぼうだい)

標高約1000mに位置し、360度の眺望を誇る展望台です。
展望台周辺には、風力発電用の風車が立ち並び、その奥には東北の山々が広がります。
展望台からは、大槌湾の蓬莱島(ひょうたん島)を見る事ができます。(はっきり見るには双眼鏡が必要)
市街地から離れているため、天体観測(星空観察)にも適した場所です。

ユーラス釜石広域ウインドファーム

ユーラス釜石広域ウインドファームは、和山牧場(釜石市)及び貞任山口牧場・琴畑牧場(遠野市)、白見牧場・新山牧場(大槌町)にわたる丘陵地帯に設置されている大規模ウインドファームであり、2市1町の3自治体にまたがって設置されている珍しい風力発電所です。

所在地:釜石市・遠野市・大槌町
発電量:42,900 kW (1,000kW x 43基/三菱重工業社)
運転開始日:2004年12月

新山高原の石割桜 (しんやまこうげんのいしわりざくら)

縦6.2m、横2.2m、高さ2mある花崗岩の中央にある12cmの割れ目から桜の木が力強く伸びています。
この桜は「カスミザクラ」という品種で、白い花を5月中旬から下旬に見頃になります。
桜の木の樹齢は約60年ほどで10mの高さがあります。

新山ツツジ ~レンゲツツジ~

大槌町の花である「新山つつじ」。
新山高原の石割桜を始め、新山高原周辺に群生し、6月初旬にはオレンジ色に染まった高原の景色が見られます。
近年は群生地の荒廃が進んでいたため、「新山つつじ再生祭」という群生地の下草刈りや剪定作業を合わせた祭りを開催し、地域住民と行政が協力してつつじの再生に取り組んでいます。
(コロナの関係で2020年以降休止)

金糞平の山桜 (かなくそだいらのやまざくら)[町指定天然記念物]

標高800mの高標高地の厳しい環境にも関わらず、直径が70cm以上ある高齢の樹木に成長した貴重な「一本桜」として昭和63年、町の天然記念物に指定されました。
三本の幹周囲を合わせると5.6mを超える岩手県内最大級のオオヤマザクラと言われております。
毎年5月中旬頃に淡紅色の花弁が枝いっぱいに咲き誇ります。
指定年月日:S63.11.30
推定樹齢:300年以上
樹高:15m
胸高直径:1.8m(幹周囲合計5.6m)

小鎚神社 奥之院(小鎚大明神)

現在、大槌町の上町にある小鎚神社の始まりの場所で、現在は奥之院と呼ばれています。
大同年間の807年頃、新山牧場の入口、明神平に土地の開拓者芳形(よしかた)氏を祀ったのがその起源とされています。
また、鍛冶神として芳形一族が祭祀したいう説もあります。

おおつち新山高原ヒルクライム

標高1000mの新山高原山頂を目指す、三陸初の自転車ヒルクライム大会。大槌の風、山頂の景色、起伏に富んだコースは多くのファンを生み、毎年全国から参加者が集結します。
再生・創生・共生をテーマにしており、大槌町の海・里・山の自然の美しさとおもてなしを、大会を通して発信し続けています。

☆彡 星空観察スポット ☆彡

新山高原は周辺市街地から遠く、標高もあるため、星空を観るには絶好のスポットです。
7月から8月にかけては新山高原の天空を「天の川」が勢いよく流れます。
夜半に鹿やクマなどに気をつけながらの観賞は大槌の真夏の夜の醍醐味です。
(Photo by T.Kitaura)

所在地 岩手県上閉伊郡大槌町小鎚
アクセス 三陸道大槌ICより車で1時間10分程度(23km)
駐車場 新山展望台下にスペースあり(10数台可能)
お問い合わせ 0193-42-5121 大槌町観光交流協会
ご注意 ① 新山高原は最高標高1000mの山の上に広がる高原です。整備されていない道路もあります。また、野生鳥獣動物の熊や鹿などが生息している場所でもありますので、車の装備点検、服装、救急時の準備、クマよけの鈴やスプレー等を持参するなど、備えを万全にして出かけましょう。
ご注意 ② 新山高原は冬季の道路通行止めが有りますので、お出かけの際は事前に確認してから出かけましょう。 https://www.town.otsuchi.iwate.jp/gyosei/docs/439782.html
情報更新日 2022.5.24 ※掲載内容は、状況によって更新されます。