昔ながらのぬくもりを感じられる民宿〜民宿 サトウ〜
2021年11月11日
みなさん、こんにちは!カタヤマです。
この頃、大槌では少し肌寒い日が増え、いよいよ冬が近づいてきているのを感じます。
あたりは10月末ごろから11月初旬にかけて、紅葉が進んできて山々の色合いにとても魅了されます。
実は私は、2021年春から大槌町にIターン移住しました。外から来た人の視点で新鮮に感じたことなどを、ブログやSNSを通して、地域の魅力をご紹介していきます!
なんで今、民宿?
大槌町内の各宿の基本情報についてはこちらからご覧いただけます↓
基本情報のアップデートを最近行ったのですが、民宿をより詳しく紹介したい!と思い、ブログを始めることにしました。
なぜ、「民宿」かというと、私自身、基本情報だけでは宿泊のイメージができなかったからです。お部屋には何があるの?テレビ?お風呂は共同?ご飯は何が出るの?周辺は何があるの?女将さんの雰囲気は?など、体験してみないと見えて来ない部分が多くあると感じました。
ブログを通して、お宿の雰囲気や魅力、民宿ではどのように過ごすことができるのか、実際に宿泊体験をして、紹介していきます!
「民宿サトウ」のおすすめポイント
吉里吉里・浪板地区に位置する「民宿 サトウ」。
まず、おすすめポイントを3つにまとめました↓
1、海や鉄道好きの方にはたまらないロケーション
食堂から浪板の海や海岸が一望でき、太平洋に昇る朝日や、三陸鉄道を走る列車がすぐ近くに見えます。
2、柔らかな雰囲気のご夫婦がお出迎え
広い玄関口でご夫婦揃ってお出迎えされ、思わずほっこりします。
3、地元産にこだわったお母さんの手作り料理
朝食の一品として自家製のイチジクが絶品。
ご要望があればそれに合わせて柔軟に対応してくれます。
民宿サトウに宿泊してみた!
さて、いよいよここからが本題です!
実際に筆者が民宿で体験した流れでご紹介していきます。
<1日目>
▶︎15:30頃 チェックイン。
この時期は17時にはほぼ完全に日が沈み、真っ暗になります。
(※特に秋冬の時期は、早めのチェックインがおすすめです。西に山のある岩手沿岸は、日が沈むのが早いです。)
宿の目の前に広い駐車場があるので、団体利用があっても停められなくなることはなさそうで、安心です。
広い玄関先にはたぬきの置き物や、季節の飾り物がありました。
階段の作りが最近の新しい住宅には見ないような立派な作りです。(ぜひ宿泊される際は階段に上がった先にある、「木」を活かした柱にも注目してみてください。)
お宿に入ると、お母さんは夕食の支度中のようでした。
夫婦お二人が「いらっしゃ〜い」とお出迎えがあり、民宿よりも実家に近いような雰囲気があり、ほっこりします。
コロナ対策として、最新式の非接触 体表温検知器がありました。
住所等の必要事項を記入し終えるとお父さんの案内で2階のお部屋まで行きます。
お部屋は鍵をかけることができます。
東側と南側の両方に窓があるお部屋に案内され、目の前に三陸の海と山々の景色が広がります。
暗くなる前にと、荷物を置いたらすぐ出かけることにしました。
ちょうど出かけようとしたら、玄関口に「紐結びの挑戦」コーナーが。
船乗りさんだとできる人が多いようですが、「素人はすぐには難しいぞ~」と楽しそうにお父さんが話しかけてくれました。
早速、試しに一つ簡単そうなのならできましたが、他のは難易度高そうでした。。制覇できる人がいるのでしょうか…?(お泊まりの際はぜひお試しください)
▶︎15:45頃 周辺散策
日が暮れてしまう前に周辺を散策。
民宿をでてすぐの電信柱にはお父さんが海で拾ったらしい、浮きが飾られていました。一つだけ顔が書いてあるのが可愛らしいです。
そのまま右の方へ、坂を下るように歩いていくと、地元キャラクターのおおちゃんが鮭を抱えている「大槌」の看板があります。
その前をさらに右折し、傾斜の緩やかな坂をのぼると、「浪板海岸駅」です。
駅の手前にこの石碑とベンチがあります。
2011.3.11の東日本大震災でここまで津波が来たことを示す石碑です。
ちょうど10月末の時期からは周辺の木々の色が変わってきており、紅葉が綺麗でした。
▶︎15:50頃 老舗菓子店「もりかまど」
今回は、中までは立ち寄りませんでしたが、老舗菓子店は民宿サトウから徒歩5分ほど。
大福やお団子、羊羹などの和菓子から、ショートケーキやプリンなどの洋菓子まで幅広く取扱いがあります。中にはお茶するスペースもあり、なんと和菓子とお抹茶を楽しむことができる贅沢スポット。お近くに来られたらぜひ立ち寄ってみて欲しいです。
老舗菓子店「もりかまど」↓
https://goo.gl/maps/9NV7zjiJvQRvH8aw7
▶︎16:15頃 三鉄スポット
三陸鉄道が走る線路と踏切。列車が走る時間を調べて、タイミング合わせて来たらよかったと後から後悔。日が暮れはじめ、肌寒くなってきたので宿へ戻ることにしました。
▶︎16:45頃 お部屋に帰宅(お部屋からの景色)
早めにお風呂や夕食でもよかったのですが、もう一人一緒に泊まる友人を19時まで待つことにし、まったりと過ごしていました。
17時になると、あっという間にあたりは真っ暗になります。海の波音と県道を走る車の音が響きます。
友人を待っている間、暇だな〜と思い、1階に降りると、お父さんがお話相手になってくれました。昔はこんな時代もあったんだぞ〜と、お父さんのバリバリ現役時代やバブル時代の話を誇らしげに話されていて、あっという間に時間が過ぎました。
▶︎19:00頃 夕食
お夕食は季節によって内容は変わるようですが、今回はお刺身、魚のフライ、ひっつみ汁、陶板焼き、漬物など。特に炊き込みご飯がホクホクで美味しかったです。
お腹いっぱいで食べ切るのがやっとな量でした。ご飯はセルフで盛ります。おかわり自由なので男性でもお腹いっぱいになると思います。(※生魚が苦手な方には別メニューを準備することができるそうです)
食事が準備出来た時に、お母さんは「お食事どうぞ~」と言って案内したあと食堂を退室されました。食堂には宿泊客だけで、友人と気兼ねなくご飯を堪能しました。
▶︎20:30 入浴(アメニティ紹介)
お腹いっぱいだったので少し休息をとってから入浴。
今回の宿泊は平日だったため、他にお泊りのお客さんが少なく、好きなタイミングで入れました。(準備の関係でチェックイン時に「お風呂は何時がいいか」聞かれます。満腹になるので、夕食前の入浴がおすすめです…!)
※男湯・女湯は分かれてます!
お父さんのお勧めの入浴時間は「17時」!
実は、チェックインの時にお父さんに「お風呂は17時か?すぐ入るか?」と何度か聞かれてました。きっと「お風呂でさっぱりした後のご飯が気持ちいいぞ」という意味で勧めてくれていたのかなと…!
シャンプーやボディソープはお風呂場にありました。
ちょっとした注意書きが手書きでほっこりします。
イラストまでとてもお上手で、つい写真撮りたくなります。
アメニティとしては、浴衣、バスタオル、フェイスタオル、歯磨きセットがお部屋に揃って置いてありました。ほぼ手ぶらで来ても大丈夫なのは嬉しいですね。
夜にお風呂に行こうとすると、廊下は非常口のライトで緑色に光っていました。完全に真っ暗にはなっていなかったので、いざという時も安心ですね。
洗面台は1階と2階にもあり、複数設置されているので混雑することはなさそうです。
なんとセンサー式で、手をかざすと自動で水が出ます!コロナ対策できっと切り替えられたのだと思います。
洗面所のすぐ近くに、宿泊客用の電子レンジ、冷蔵庫、電子ポットがありました。自由に使って良いそうです。予めスーパーかコンビニで自分の飲み物や軽食を準備して置いておくこともできます。
※近くのコンビニまでは車で3分です。徒歩では遠いため、夜に喉が乾いた時用に、飲み物を持参しておくことをおすすめします!
(近くの民宿に自動販売機があるので、お父さんお母さんに聞いてみてください…!)
1階の洗面所です↑ 洗濯機もありました!
洗面所が多いので他の宿泊者を気にせず自分のタイミングでいけるのも意外と嬉しいです。
▶︎21:00頃 テレビ観ながらまったり
各部屋にテレビも設置があります。朝晩は肌寒く感じる時期でしたが、エアコンで調節できるので、特に気になることもなくまったり過ごすことができました。
▶︎22:00頃 就寝
お布団は畳んで部屋に置いてあったので、自分たちで広げました。布団が二重にされていて、硬いと感じることもなく、快適に眠れました。
お父さんの工夫で窓が2重で防音対策をされていて、浪の音や車の音がして寝れないことはなかったです!
▶6:30 起床
お天気が良ければ太平洋から昇る朝日がお部屋からちょうど見れるそうです。。
(残念ながら大槌では珍しく朝から雨の強い日でした)
▶︎7:00 朝食
夕食と同じ1階の海の見える食堂で朝食をいただきました。
ご飯はセルフで盛るので熱々の白米を食べることができます。
左手にあるのが自家製のイチジクだそうです。お父さんが育てて収穫をし、お母さんがそれを甘く煮たり、ジャムにして調理されているとのこと。イチジクジャム入りのヨーグルトが絶品でした。
外の眺めはきっと晴れていたらとても素敵なんだろうなと思いながら、雨が強くなっていくのを眺めていました。
▶︎8:30 チェックアウト
本当は天気が良ければ朝の散歩時間を取り、10時までゆっくりしたいところでしたが、雨が止みそうになかったので諦めました。。
早めのチェックアウトで宿を出ると、お父さんが車まで傘を貸してくれました。
ちょっとした気遣いが有り難く、また心がほっこりしました。
後日、天気の良い日に朝日の撮影を行いました👇(朝5時半起きで民宿へ)
太陽が出ているとこんなにも景色が違って見えるのかと驚くと同時に感動しました。
秋から冬の時期は、正面の崎山から朝陽が昇ります。
春から夏の時期は、海から昇るのを見ることができるそうですので
時期によって見え方が変わるのもお楽しみください!
お父さんがたくさんお話をしてくれます。
「どこからだったら三陸鉄道上手く撮れますかね~」と聞いたら、
「山だけじゃなくせっかくなら海写るといいよな~」と言いながら
「きっとあの道を曲がったらいいんでねえかな~」と一生懸命答えてくださいました。
初めは物静かそうなご夫婦に見えましたが、一緒に過ごす時間が長くなるに連れて口数が増えて、親しくなれたのかなと嬉しい気持ちになりました。
宿泊してみて見つけた民宿の魅力
民宿にほとんど宿泊した経験のない人からしたら、初めて訪れる土地で宿泊する場所として、「民宿」を選ぶのはハードルが高いかもしれません。私もそうでした。
ですが、今回実際に宿泊してみて、「人を感じる」ことができるのが民宿の良さだなと感じました。
初めはお互いに緊張しているからか、お宿のお母さん、お父さんと少し距離があるように感じましたが、過ごしている時間が長くなるほど、少しずつ距離が縮まっていく感覚があり、嬉しかったです。
観光する名所が徒歩圏内にある訳ではありませんが、周辺散策しているうちに、車で通っただけの時よりも何故かその土地に「愛着」が湧いて来ました。
コンビニまでも車を出さないといけない距離にあり、決して便利な場所ではないかもしれません。ですが、必要以上のモノや情報から一度離れて静かな一時を味わうにはとっても魅力的な場所だと感じました。
この浪板地区には他にも民宿があります。少しずつ紹介していきますので、ぜひお泊まりになる際の参考にしてみてください。次回は「さんずろ家」さんを紹介します。
現在、今回巡った周辺スポットをまとめたマップを作成しました👇
良ければ参考にしてみてください!
「民宿 サトウさん」の情報はこちらから↓